英語圏の海外に一年ほど住んでいた女の子。
慣れた頃に日本に帰ってきたため、英語が話せるまではいかず、まだ決まったフレーズしか理解できていなかった様子。
帰ってきたら小学校では英語の授業があります。
帰国子女という自負もあり自信を持って授業に臨んだのでしょう。
しかし、日本でも英語を学んでいる児童は結構いるものです。
彼女よりヒアリングができ、答えている児童がいたのです。
彼女の負けず嫌いな気持ちが英語の授業でよく答えられる児童への意地悪という形に屈折してしまいました。
「お前の英語はデタラメだ」
「英語の歌を歌うな」
などの暴言に始まり、青あざができるほど殴ったり。
やられていた子供は母親に相談しました。
母親は、話を聞き、共感しました。
「それは嫌だね。話せるようになりたいなら、もっと自分自身が努力すべきだよね。でもアザは見逃せない、エスカレートすると嫌だから、それは先生に報告させてね。自分でも嫌なことは大きな声でやめて、嫌だと主張するのよ。先生に言ったっていいのよ。」
と言うふうに。
その子はその後も嫌な思いをすることはあったようですが、なるべく関わらないよう距離の置き方を学び、うまく躱していたようです。
問題は、意地悪をしていた子です。
成長と共に徐々にこういったことはなくなっていくとは言え、意地悪された側はたまったものではありません。
なぜ、意地悪する子としない子がいるのでしょう。
学校から連絡がなければ意地悪をしていた子の親はこのことを知らないままです。そうすれば、その子は変わらないままです。
親がどうしてそんなことをしたのか、話を聞き、その負けず嫌いエネルギーを他の方向に持って行けば、この子はもっと変われるのに。
例えば
「どうしてお友達が嫌がることしちゃったのかな。お母さん聞くから話してみて。
怒っているんじゃないんだよ。理由が知りたいだけなんだ。
・・・・・・・・・。
そっか、海外では英語の中で頑張っていたものね。それが悔しかったんだね。
じゃあ、お母さんも協力するから毎日、15分でもいいから英語のゲームをしたり英語で会 話したりしてみようか。
お友達に意地悪しても英語ができるようになるわけじゃないものね。
そして、怪我をさせてしまったのは、よくないことだから、きちんと謝ろうね。
あなたのした事はお母さんの責任でもあるから、お母さんも謝るね。」
と言う具合に。
話しやすい関係を作っておくと言うのが大前提ですが。
まず、友達が嫌がることをすることでストレスを解消しているようなお子さんは、親子の会話やスキンシップが足りないお子さんが多いように思いますし、自分に自信がないお子さんが多いようにも思います。側から見たら十分優秀ですし、素敵な個性もあるのになぜそうなってしまうのでしょうか。
親御さんが求めるものがより高度なのかもしれません。頑張っても頑張っても、もっともっとと求められる。また絶対評価より相対的に評価をしがちだったり。褒めてもらいたいのに子供が求めているような言葉をかけてあげられていないのかもしれません。
甘えたいのに甘えられない、母親がそう言う空気を作ってしまっているのかもしれません。
小学6年生くらいまでは、本心ではまだまだお母さんにぎゅーっとして欲しいものです。是非、1日1回ハグをしてみませんか。
ハグの有用性には科学的な根拠もあるのだそうですよ。
胸と胸をつけてハグをすることで副交感神経の働きが活発になり、気持ちが落ち着くのだそうです。
我が家では、毎日子供とハグをして、お互いに「落ち着くねー」と言ってしまいます。