日本人に足りないと叫ばれて久しい「自己肯定力」。これこそ一朝一夕に身に付くものではないですよね。
幼少期からの親や身近に関わる人からの声がけや評価などが大きく影響しているのではないでしょうか。
ズバ抜けて優秀で誰が見ても「よくできる子」がいます。しかし自分に自信がないのでしょう。いわゆる自己肯定力が低いのです。そうするとどういうことが起こるかというと、勉強に関していうと、ちょっとでも自分の成績に近かったり、上だったりする子の足を引っ張ろうと意地悪をするのです。また、そういうお子さんは自信がないので一人でいることもできません。だからいつも自分を認めてくれる誰かと一緒じゃないと安心できないのです。そして自分の仲間と足引っ張りの意地悪をするのです。文房具、教科書を隠す、ひどい時はゴミ箱に捨てる。配られた宿題プリントを隠して宿題をさせないようにする、、、など、自分の存在を脅かす子を困らせて成績が上がらないようにダメージを与えようとするのです。
側から見れば、そんなことしないでもっと自信持ってどんとしていればいいのにと思ってしまいます。では、なぜ、できる子なのにこんなに自己肯定力が低いのか。前述したように、親御さんの声がけや評価が影響しているように思います。親御さんの理想とする結果、求めるレベルが高いので、結果を出したとしてももっともっとと高いところを求められるのでしょう。また、一番でいなければならないというプレッシャーも大きいので、追い越されないように間違った方法で足を引っ張ってしまうような事をしてしまうのでしょう。
一方、自己肯定力の高いお子さんは、自分を認めることができるので他人も認めることができるのです。あの子のこういう所は凄いよ、とか、あの姿勢はなかなかまねできないよ、とか。自分をしっかり持っているので、他人と自分を比べることもしなくていいのです。
こういうお子さんの親御さんは、絶対評価をしている方が多いように思います。他人と比べた相対評価ではなく、本人の成長や良いところをしっかり見て、都度褒めて育てる。だからと言って誉め殺しではないのです。成長を認めてあげているのです。勿論叱る事だってします。しかし、こういった親子には強い信頼関係が築けているので叱られたことも素直に聞けるのです。高い理想を持っているならなおの事、こちらの方が後々近道になっているかもしれません。
親の対応によって自己肯定力にこんなにも差が出てしますのは事実かもしれません。